眠れない

こんな夜はしばしばやってくる。

無理に寝ようとか寝なきゃって自分にプレッシャーを与えても、こればかりはどうしようもない問題だと諦めつつある。

どうせ、明日だって明後日だって予定なんかありはしないのだから。

夜に眠らなきゃならないことは、今の自分にとってそんなに大切なことじゃない。

そのくらい気楽に考えないと、自分の｢ダメなこと、出来ないことリスト｣の中身が膨大な量になってしまう。こんなにたくさん出来ないことが…って、打ちのめされて悲しくなって泣いてしまうのはゴメンだ。だから、気にしないことにした。

この間は、昔好きだった本を久しぶりに呼んでみた。その前はひたすらソシャゲに打ち込んだし、更にその前はアニメを一気見した。

さて、今日は何をしようかな。

久しぶりに、好きな音楽(アニソンだけれど)の配信を購入してみた。あまり激しめの曲でもないし、それを聴きながらまったりと眠気が訪れるのを待とうか。

夜は長いけれど、寂しくはない。むしろ、こののんびりした時間は好き。

最近は、ちょっと考えごとをしていたくらいでもう外は明るくなってしまう。

引きこもり体質だから、季節の変わり目に疎いけれど、日が長くなってきたんだなあ。6月だもんな。

外に買い物に出るときも、出来れば日差しは避けたいから、暗くなってから行動を開始してる。午前中の自分の寝汚さは本当に酷いとわたしも思う。

これは病気でもなくて、年齢のせいだと思うのだけれど、昔は、目指し時計とかアラームなんてセットしなくてもしゃっきり起きられてた。起きてすぐ行動することも全然問題なく出来ていたし。

どちらかというと、朝に強い人間だったと思う。

いつからだろう。

朝が来ても頭が重くて、身体が重くて言うことを聞かなくなったのは。ぼんやりした思考のまま立ち上がろうとすれば立ちくらみ。朝の準備にどんどん時間がかかるようになっていく。時間が足りなくなればなるほど焦る気持ちしかなくて、やっぱり何事も上手くいかない。電車にも上手に乗れなくて途中下車。休み休みで職場に向かう(もちろん遅刻)。

それでも、這いつくばってでも、会社には行かなきゃダメなんだって思考が凝り固まってた。

出社しなければ評価も上げてあげられないとか嫌味言われれば、じゃあどんな上体でも行けばいいんだろ？って思って頑張ってみたけれど、長くは続かなかった。

休職をしてから、毎日、ホコリのようにほわほわととりあえず生きてはいるけれど、それが休息になっているのか、わたしの症状の効果に役に立ってるのかは正直わからない。

家族と電話するときや、友人と会うときは、いつもの自分でいなくちゃ！って気を張るし、逆に1人だとどーでもいいやーって大の字になって床に寝そべるくらいのことしか出来ない日だってある。

家族や友人と会うときは元気でいられる？って聞かれるけれど、少なくとも家から出られない状態ではないから出かけるけれど、｢いつもの自分｣でいなくちゃって見えないプレッシャーに首を締められているような気持ちになる。

家族も友人も、わたしの病気のことは知っていて、頻繁に疲れてない？大丈夫？休む？とか声は掛けてくれる。それには助かっているけれど。

家に篭ってる自分のありのままで友人と会うことは出来ないな。

結局、そこで頑張りすぎちゃって、次の日はだいたい布団から出られない状態に戻るんだけど。

友だちと会って話が出来るのは楽しい時間だ。わたしがもっとちゃんとご飯を食べることが出来たなら、お店の選択肢もたくさんあるだろうに、いつも喫茶店とかになってしまって申し訳ないなとも思う。くだらない話でたくさん笑ったり、いろいろな愚痴を聞いてうわーってなったり、本当に楽しかったなあって帰りの電車で思い返すくらい、わたしの中では本当に本当に楽しい時間で、幸せな瞬間なのだ。

でも、その楽しい時間の中で無理してるときがないか？って聞かれるとそこは無理してる部分だってもちろんあるってなってしまう。

少なくとも、今の自分の体力と精神状態では、少しくらい無理をしないと外に出る気力がない。人と同じ電車に乗れない、友人に笑顔を向けることすら出来ないのだから。

確かに、次の日はどっと疲れてしまうけれど、これは良い疲れなんだって言い聞かせるようにしてる。

次の日どういう状態になってしまっても、それでも会いたいと思える人がいるだけで幸せだ。

わたしの脳みそはすぐキャパオーバーになってしまうから、こういう大切なことをすぐに忘れてしまうんだ。友人が気を使ってくれても、｢大丈夫｣って突っぱねてしまったり、こんな自分の傍に誰かがいてくれるだけで幸せなのに、すぐにそれを当たり前だと認識してしまうんだ。

もっと、人を思いやれる脳が、心が欲しい。元気になれたら、今の状態から抜け出せたら、わたしも大切な人を思いやれるような人間になれるのだろうか。